アクタージュ 覚書 その6 (scene109 テレビCM 2020WJ20号 バレ)

★スターズ本社にて

アキラはアメリカで数作出演していたが、最近帰国して、羅刹女の千秋楽公演は観ていると、夜凪と近況を語り合う。、そこに夜凪より芸暦の長い皐月姉さん(笑 が割って入る。

人気子役の皐月は、今回、CMで夜凪と共演する予定。

 

ペロペロキャンディーを舐める皐月が表紙絵。

 

☆黒山とアリサの回想

夜凪のCMオファーについて話し合う2人。

広告の規模が「商品として」の俳優の価値を決める現実を承知しているアリサはオファーを受けるように進言する。しかし、夜凪と広告の喰い合わせの悪さを危惧する黒山。

戦い方はあり、最善を尽くしてサポートすると約束するアリサ。

 

★CM撮影現場へ向かう車中

アリサに命じられてアキラも同行。

テレビCMで芸能人生が決まるが、その差配を黒山から任されたと告げるアリサ。

皐月もテレビCMで人生が変わるといい、瞬間、はしゃぐ夜凪。

しかし、アリサの「有名になる事が役者の幸せになるとは限らない。」との言葉に気を引き締める。

私たちは「いつまでも役者」という千世子の言葉を思い出し、「それでもやりたい。」と決意する。

 

★CM撮影現場

元井製薬のスポーツ飲料シェアウォーターの撮影現場。(どこかの海岸)

デスアイランドの現場を超える撮影規模に驚く夜凪。スポンサーとの挨拶の中で、不祥事があれば何億もの違約金が発生しかねないから、気をつけてねと告げられる。「うちの広告をやるということはうちの商品になる」という言葉にショックを受ける夜凪。

広告塔として天使を演じていた千世子の重荷を実感する。

 

撮影開始。

どこかの海岸を走る女子高生。海に向かって「だいきらーい」と叫び、妹役の皐月からシェアウォーターを渡され、2人揃って飲み干す。これがCMの内容。

次が本番と言われた夜凪は演じる女子高生の「気持ちがつかめない」と困惑する。

皐月からは主演はあくまでシェアウォーターで自分たちは助演と言われ、立ち尽くす。

 

その様子を見ていたアリサの独白。

あなたの重んじているものが重んじられているとは限らない。しかし、活路はある。踏ん張りなさいと。

以下、次号。

 

*CM編は地味な印象でしたが、「芝居が商業活動であるかぎり、俳優は商品」という現実とのぶつかりあいを描き、読み返すと、なかなかの佳作。アリサの凄さの一端もうかがえます。

蛇足ですが、正直、不祥事による作品の打ち切りという今を思うと、複雑な気持ちにもなるエピソードでもあります。が、それはこれ以上申しません。(苦笑)