アクタージュ 覚書 その11 (scene113 役者冥利 2020WJ25号 バレ)

★ スターズ事務所にて  夜凪・アキラ・皐月が話している

 

自分の出演作品を夜凪のように自分で選ぶ事にしたというアキラ。

これまで黒山任せで、自分で出演作を選んだことはないという夜凪に、アキラも皐月も黒山は

優秀だと評する。

自分をこの世界に招いたのが黒山であることを再認識する夜凪。

 

★スタジオ大黒天にて

アキラたちの言葉もあり、今さらながら黒山の事が気にかかる夜凪。

最近、顔も合わせておらず、「別にいいんだけど」と思いながら、黒山の作品を探す。

そこへ、雪が戻ってくる気配。なぜか、泡を食った夜凪は足を滑らせ、大転倒。

黒山の映画を探していたのねと雪に言い当てられ、探していた黒山の作品を目にしながら、

とっさに、ルイ・レイのためにアニメを探していたと下手な嘘をついてしまう。

 

表紙絵は夜凪 アオリは「有名人にキャップはマスト」

 

★TSUTAYAにて

茜、真咲に付き合ってもらって、黒山の映画を探す夜凪。

興味をない振りをしてしまったため、もう事務所で借りる訳にいかなくなったという夜凪に

あきれる真咲。

そこへ、年上の演出家は魅力的に見えると話を振った茜も鬼の形相を浮かべる夜凪に撤回を余儀無くされる(笑

「自分に惚れてくれる監督に惚れ込めるのは役者冥利に尽きる」という真咲の言葉にハッとしたところで、黒山の事を知っている店員さんの話を聞ける。

しかし、「うちには置いてないんですよ」

 

★帰り道

何軒か、回ったが結局黒山の映画は見つからず、夜道を一人帰る夜凪。

黒山の事を知っていた店員がミニシアターで黒山の映画を観たがよく分からなかったと

言ったのを思い出し、イライラしている自分に気づく。

「一本の映画を撮るためにたった一人を探し続けている。」という出会いの言葉から、ここまでの

関わりを振り返る。

作品を観た事もないのに、黒山の事で苛立っている自分が「出演したい作品」は何かに気づく。

「お前のような奴がこっち側に来ることをずっと待っていた。」というあの時の言葉に今答える。

「私、もう”こっち側”に来たわよ。黒山さん。」

 

シェアウォーターを持つ自分が映る大きなビジョンを見上げると、そこで携帯に着信・・・

 

★渋谷駅前

黒山と珍しくよそ行きの夜凪が待ち合わせ。

忙しくて、大黒天に帰れないという黒山。しかし、一緒に映画を観に行くのも仕事だという。

 

「俺の映画をまだ観てなかったよな」という黒山に、しどろもどろになる夜凪。

観るのは「たんぽぽ」

「黒山さんの映画・・・」「ああ、私、ワクワクしている」

 

以下、次号

 

第一話をオーバーラップさせる、大きな区切りとなるエピソードです。

「役者」となった夜凪と「監督」黒山のリスタート。