アクタージュ 覚書 その26 (打ち切り終了・続きについて&これから読んでみようという方へ  )

1、覚書 その1でも触れましたが、打ち切り終了について書かないわけにもいかないでしょう。

 もちろんアクタージュの続きを読みたい気持ちはあります。

 

2、ただ、あくまで、自分が好きだった「アクタージュ」という作品の続きを読みたいのです。

そして、原作者が不祥事を起こして、打ち切り終了という現実の下で、自分の好きだった

「アクタージュ」という作品の続きを読む事は出来なくなったと思い知らされています。

 

3、個人的に、作品世界を破壊してしまった原作者が関わる形のアクタージュは受け入れられないです。つまり、原作「マツキタツヤ」という作品はもはやアクタージュではないと・・・

原作者、もう元原作者ですが、犯した事について法的、社会的に責任を負うことがあるのは当然ですが、それは、作品とは別次元の話でもあると考えます。

単に漫画の読み手にすぎない自分が問えると思うのは、クリエイターとして作品世界を壊してしまったことへの責任です。役者の「覚悟」というものに作品中で何度も触れておきながらの不祥事、他者を傷つける不祥事は、作品世界を破壊してしまっており、クリエイター失格と言う外ないです。

ですので、この先、何らかの形で、原作者による「コレがアクタージュの構想だった」的な暴露がどこかのメディアでされても、それをアクタージュの続きと認めることさえ、できそうにないです・・・

 

4、正直にいうと、原作者不祥事報道直後は、作画の宇佐崎先生が話も考えるか、あるいは、新たな原作者がつく形なら、夜凪景というキャラクターを中心とする作品世界はまだ守られるかもというわずかな希望を持っていました。

例えば、あしたのジョーは仮に原作がどこかで離脱を余儀無くされても、ちばてつや先生によって続ける事は可能ではなかったかと。

ただ、実際実現は困難とも理解していましたし、それ以上に、宇佐崎先生が終了と判断された以上、アクタージュの終了はやむをえないのでしょう。

 

5、というわけで、アクタージュに続きはないという事実を受け入れていく日々というのが、つまらない結論です(苦笑

 

6、単行本には載らない形の話をまとめてきて、改めて思うのですが、アクタージュという作品はやはり面白かったなぁと感じています。

キャラクターが魅力的なのに加えて、芝居という背景を上手く生かしてきたと思います。

もし、夜凪個人の心情の掘り下げにこだわりすぎていれば、かなり窮屈な話になっていたのではないでしょうか。芝居を通して、キャラが成長していき、世界が広がる話になっていました。

キャラクターの魅力と物語の背景がマッチするのは狙っていてもなかなか出来ない事だと思います。そういう作品は奇跡的な存在です。

それだけに、この結末は本当に残念ですね。

 

7、出荷停止、配信停止という事態ですし、これから読んでみようという方もまずいらっしゃらないでしょうね。ただ、奇特な方がいらっしゃるならば、この覚書が多少とも役立つならば幸いです。